おいしいステーキ

薄塩の危険

【保存の科学】
今のように冷蔵庫もない時代、私たちの先祖の人たちは、乏しい食べ物をいかに腐らせないで長持ちさせるか、苦心を重ねてきました。食品の腐敗が、微生物によって起こることが突き止められたのは、100年と少し前。カビやばい菌が、食品の中にタンパク質を分解して悪性物質に変えてしまうことであるとわかったのです。

微生物は空気と水、適当な温度がなければ生きられませんから、それらをシャットアウトすれば、腐敗が防げるわけです。
冷凍・冷蔵にしたり、空気に触れないようにしたり、干しものにしたり、という方法がそれです。

さらに、細菌の繁殖を抑えるのに威力を発揮するのが、酢や塩などのおなじみの調味料。
たとえば、塩蔵品や、漬け物など、昔から伝わるさまざまな保存の知恵がそれです。
調味料のどんな作用が腐敗を防ぐのか、そのメカニズムを知っておくことが大切です。

【食塩~薄塩の危険性】
魚や野菜に塩をふると、水分が出てしんなりとします。塩の脱水作用によるもので、この作用が食品の腐敗防止に大きな効果を発揮します。つまり、細菌の繁殖に必要な水分を奪ってしまうので、腐りにくくなるわけです。

長期保存のためには食品の15~20パーセントの塩が必要ですが、これは非常に辛いものです。
つくだ煮やみそなどは普通10パーセントぐらいの塩が使われますが、この程度なら、保存料を添加しないと長くもたせることはできません。ただ、漬け物のように発酵するものは、塩分はもっと少なくしても大丈夫です。

つくだ煮などは、塩分が8パーセント以下だと、かえって細菌が繁殖するので危険です。
家庭では、塩分は控えめにしたいもの。冷蔵庫に入れ、2~3日で食べきってしまうと良いでしょう。

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